とある登米市の塾で、大きな夢が育っている
7月の終わり、登米市の空に響く蝉の声。
塾の教室にもまた、子どもたちの“熱”が渦巻いていました。
夏期講習。それは、受験生にとっては「勝負の夏」。
そして、まだ受験が遠く感じられる中学生・高校1,2年生にとっても、自分の「勉強との向き合い方」を見つめ直す時間です。
この夏、登米市のとある塾では、学年も立場も違う生徒たちが、それぞれの“本気”を見せてくれました。
登米市の高校生が挑んだ“勝負の夏”
受験生にとって夏は、最後の追い上げに入る大切な時間。
登米市の中学3年生、高校3年生も例外ではなく、朝から晩まで塾で机に向かう姿がありました。
午前は学校で自習、午後からは夜9時まで粘る生徒。
お昼ご飯の時間にも、左手におにぎり、右手に単語帳。模試の解き直しでは、悔しさと真剣さがにじみ出ます。
「第一志望に絶対に受かりたいんです」
そのまなざしに、どんな言葉よりも強い意志を感じました。
部活をやり切った高校生が、今度は“人生の進路”に向かって、本気で走り出しています。
受験生に負けてたまるか!高校1年生、週40時間学習という挑戦
一見、受験にはまだ距離がある高校1年生。
しかし今年の夏、彼は驚くような取り組みが始めました。
「週に40時間、勉強する」
自らその目標を掲げ、毎日Studyplusで記録。
部活のある日も含めて、日々6時間前後の学習時間を確保し、1週間分の自学自習の内容をしっかり管理している生徒がいます。
「今のうちに苦手な数学、どうにかしたいんです」
自分のために、自分の意思でやる勉強。
高校1年生でも、やろうと思えばここまでできる。
その背中は、下の学年にも静かに影響を与えていきました。
中学3年生|本気を出す「理由」が見えた夏
部活を引退し、いよいよ受験に向き合う夏。
ある登米市の中学3年生は、それまで自習に消極的だったのに、この夏から毎日のように塾に来て勉強するようになりました。
「何があったの?」と聞くと、少し恥ずかしそうに、こう答えてくれました。
「妹にだけは負けたくないって思ったんです」
中1の妹が先に自習を始め、親にほめられていたことがきっかけでした。
はじめは「見返したい」という気持ちだったかもしれません。
でも今では、「せっかくやるなら、受かりたい」と語ってくれるようになりました。
動機がどうであれ、行動が変わることが何より大事。
この生徒もまた、“本気”の夏を自分のペースで歩み始めています。
中学生も負けていない|新しい一歩を踏み出した中学1年生
この夏、新しく入塾した中学1年生。
最初は緊張した面持ちで教室に来ていた彼が、2週目にはほぼ毎日自習に顔を出すようになりました。
「家だと集中できないから、塾でやりたいんです」
「次のテスト、マジでがんばりたいんです」
はにかみながら、そう話した姿に、大きな可能性を感じました。
たとえ今は成績に表れなくても、「変わりたい」と思ったその瞬間が、何よりのスタートラインです。
学年を越えて生まれる、努力の連鎖
高校3年生の背中を見て、高1・高2生が刺激を受け、
その姿に影響されて、中学生も自習に来るようになる。
それぞれが誰かに影響されながら、少しずつ前進していく。そんな“学びの連鎖”が、この夏、登米市の塾で確かに起きていました。
すぐに結果として現れることはないかもしれません。
でも、その積み重ねが、やがて子どもたちの“生きる力”になっていく。
塾という場が、ただ成績を伸ばすだけでなく、“自分と向き合う場所”になったとき、そこには確かな成長が生まれます。
保護者も気づき始めた、子どもの変化の兆し
ある中学生が、自習を終えた夜にぽつりと言いました。
「今日は家に帰ったら、お母さんに“がんばった”って言いたい」
思春期になると、親に対して素直な気持ちを伝えるのが難しくなるもの。
でも、心の中では見てほしい、気づいてほしい。そんな想いを抱えているのだと思います。
数日後、そのお母さんが塾に立ち寄り、そっと話してくれました。
「最近、家で机に向かう時間が増えたんです。特に何も言わないんですけど…静かに頑張ってるなぁって。うれしくて、ちょっと泣きそうになりました」
保護者にとって、テストの点数や偏差値以上に嬉しいのは、「自分からやろうとする姿」なのかもしれません。
勉強への姿勢が変わったこと。
あきらめずに取り組むようになったこと。
そうした変化を、親の目線でもきちんと感じ取っていただけているのなら、塾としてそれ以上の喜びはありません。
確かに、全国的に無名で小さな塾かもしれない
けれど、登米市№1の学習量を目指すこの小さな教室の中では、
子どもたちの夢が、確かに育っています。
・初めてワークを一冊やり切ったとき
・ずっと苦手だった計算問題が一人でできた日
・誰にも言えなかった“頑張りたい”が、ふと口からこぼれた瞬間
そうした一つひとつの出来事が、やがて子どもたちの未来を形作っていく。
ここでは、子どもたちの夢が、静かに、大きく育っています。