「この前、10時まで勉強してた先輩いたよ」
「え、まじ? じゃあ俺も今日もうちょっとがんばろ」
「……でも、そろそろ差し入れのクッキーもらえる時間じゃね?」
夕方のロックブックゼミの教室は、静かで、けれどどこか温かい。
机の上には参考書とペン、そしてお菓子が並んでいる。
右手にペン、左手にクッキー――なんとも「らしい」風景です。
でも、そんな日常にこそ、地方の教育を変えるヒントがあるのだと、私は思うのです。
環境が人をつくる。だけど、それだけじゃ足りない。
人は、環境に影響される生き物です。
これは紛れもない事実。
周囲が「勉強なんてやりたくない」と言えば、空気は緩みます。
でも、誰かが黙々と努力していれば、不思議と周囲も引き締まる。
ロックブックゼミでは、高校3年生の本気が、小中学生に伝染していく瞬間を何度も見てきました。
しかし、それだけではありません。
ただ「静かで集中できる環境」だけが教育ではないのです。
「年齢も学校も超えてつながる学びの場」。
テスト前の空気が張り詰める教室。
…でもその片隅では、小学生と中学生が笑いながらプリントを見せ合っています。
「このやり方、誰に教えてもらったの?」
「さっき、高1の先輩が教えてくれた!」
学年の壁なんて、ここにはありません。
通う学校もバラバラ。だけど、**ここではひとつの“仲間”**です。
ロックブックゼミが目指しているのは、
「年齢も学校も超えてつながる学びの場」。
努力の連鎖が生まれるには、ただ黙々と机に向かうだけでなく、
「学びを一緒に楽しむ仲間」の存在が必要なのです。
差し入れ文化がつなぐ、もうひとつの連鎖
そして、もうひとつ大切にしているのが、保護者の方々の優しさです。
テスト週間や講習の時期になると、「みんなで食べてね」と差し入れをいただくことがあります。
クッキーやゼリー、おにぎり、お茶…。
そのどれもが、生徒たちをホッとさせてくれる。
中には「これ食べたらあと30分がんばれる!」と意気込む子も。
私たちは、その気持ちを大切にします。
「今は静かに集中する時間」
「今はみんなでイベントでワイワイ盛り上がる時間」
「今は差し入れを囲んでほっとする時間」
この静と動のバランスこそが、人を育てる土壌になるのだと信じています。
「塾」という枠を超える
学校でもない、家でもない。
ロックブックゼミは、そのどちらとも違う“第3の居場所”を目指しています。
学力を伸ばすことは大切です。
でもそのためには、人と人とのつながりが欠かせません。
・異なる学年が自然と教え合う
・学校の枠を超えた友達ができる
・保護者の愛情を「お菓子」として味わいながら、心も育つ
都市部にはない、地方ならではの温かさと密なつながり。
だからこそ私たちは、地方でも都市部に負けない教育を作ることができると本気で思っています。
「田舎だから」は言い訳にならない
「田舎だから無理」
「周りにやってる子がいないからやる気になれない」
「どうせ都市部には勝てない」
そう言い訳をするのは簡単です。
でもその言い訳を、本気の努力と温かいつながりでひとつずつ打ち消していく。
それが私たちの塾の教育観です。
地方には、都市部にはない「人の温度」がある。
それを教育に取り入れることで、自ら学び、自らつながる力が育ちます。